第13回地域再生大賞ノミネート団体

北海道・東北

601北海道ブックシェアリング

北海道ブックシェアリング

北海道江別市

古書提供や絵本の交換会、
格差のない読書環境を

古書提供や絵本の交換会、格差のない読書環境を

本は子どもたちの心の宝物。ところが広大な北海道では書店や図書館へのアクセスが厳しく、学校図書館の蔵書が少ないとのデータもある。格差のない読書機会の整備に向けた多彩な活動を展開する。 2008年の設立以来、読み終えた本を引き取り、保育園や学校、施設などに7万冊超を提供した。古書のバザーや絵本の交換会を開催、地元商店街ではマルシェやフードコートもある毎月のイベントを続ける。学校図書館づくりを支援するため、見本となる新刊図書など約3千冊を常設展示し、アドバイザーを派遣している。活動財源はバザーやイベント収入、寄付金などで賄う。
602室蘭イタンキ浜鳴り砂を守る会

室蘭イタンキ浜鳴り砂を守る会

北海道室蘭市

海岸の環境を守る人育成へ、
出前講座や漂着物展示

海岸の環境を守る人育成へ、出前講座や漂着物展示

「鳴り砂は、環境のバロメーター」を合言葉に活動を進めている。鳴り砂の現状を把握し「見守る」、大切さを「伝える」、汚染や存続の危機を「訴える」が活動の3本柱。全国的にもめずらしい「鳴り砂」が残る北海道室蘭市のイタンキ浜を保全しようと、海岸に近い小中学校の総合学習に参加し、出前講座を開いている。自分達でごみを拾うだけではなく、海岸を守る人を育てることに注力する。さらに、漂着物の展示を通じて市民の環境保全意識を高めている。
はちのへ未来ネット

はちのへ未来ネット

青森県八戸市

子どもと親世代が集い、話し合い、
悩みを共有できる場

子どもと親世代が集い、話し合い、悩みを共有できる場

N P O法人はちのへ未来ネット(青森県八戸市、平間恵美代表理事)は「子育てで街を盛り上げたい」との思いから、同市の中心街に拠点を構え、10年以上にわたり子どもと親を優しく支援し続けている。ビルの一画で「こどもはっち」と名付けたセンターを運営、子どもとその親世代が「集い、話し合い、悩みを共有できる場」を提供。「子育てこそが全てにつながる」との思いは、市民にとってかけがえのない存在になっている。

NEXT REVOLUTION

岩手県八幡平市

起業家養成のプログラミング合宿、
移住のきっかけに

起業家養成のプログラミング合宿、移住のきっかけに

起業家養成の短期集中型無料プログラミング合宿「スパルタキャンプ」の運営を担う。参加者は約5週間共同で生活し、ウェブサービスやアプリ開発、ビジネスプランの作成などを学ぶ。修了後の起業も支援する。修了後同市に移住した先輩たちや住民との交流を通じて移住を考えるきっかけとし、移住者や関係人口の増加につなげている。同市ではキャンプをきっかけに12法人が起業。県内のほか北海道ニセコ町などにも活動を広げている。
605六日町合同会社

六日町合同会社

宮城県栗原市

空き店舗改修し移住者に提供、
商店街に希望生む

空き店舗改修し移住者に提供、商店街に希望生む

廃業。衰退。危機。地方の商店街を語る言葉は暗く、重い。そこに再生を促す芽が宮城県栗原市で育まれている。岩ケ崎地区の六日町商店街。城下町、鉱山の町という繁栄の歴史が落日した地域に移住者が起爆剤を仕掛けた。2019年に誕生したまちづくり会社「六日町合同会社」は空き店舗を改修し、開業を目指す移住者に提供する。15年以降の新規出店は16店。目標は45年に100店舗だ。シャッター街に確かな希望が見えてきた。
男鹿ナマハゲロックフェスティバル実行委員会

男鹿ナマハゲロックフェスティバル実行委員会

秋田県男鹿市

住民が自ら運営、東北を代表する
野外音楽フェスに

住民が自ら運営、東北を代表する野外音楽フェスに

「若者が誇りを持てる男鹿に」と、若手経営者ら有志が文字通りゼロから作り上げた。住民が手弁当で出演交渉や運営に当たる。2007年の初回は小規模の屋内開催だった。宣伝費も乏しい中、口コミで音楽関係者に存在が広まった。国内有数のバンドを多く招き、1万人以上が来場する東北を代表する野外音楽フェスに成長し、開催は15回に達した。

湯50(ゆ ごじゅう)

山形市

蔵王温泉の若手経営者らが
空き物件をカフェとバルに

蔵王温泉の若手経営者らが空き物件をカフェとバルに

山形県を代表するスノーリゾート・山形市蔵王温泉エリアの観光地を盛り上げようと、温泉街の若手経営者らが株式会社「湯50」を設立し、事業展開している。温泉街に増えている空き物件を改装して宿泊・飲食施設を誘致しており、昨年は第1号物件として「カフェ&バル」をオープンさせた。旅行形態の多様化に伴うさまざまなニーズに応えるとともに、地域の人たちが連携して古里の活性化に力を注ぐ。

東の食の会

福島県浪江町(=東北での活動拠点、団体所在地は東京都品川区)

福島の食のファン拡大へ
商品開発や農園、輸出支援

福島の食のファン拡大へ商品開発や農園、輸出支援

「生産者は〝被災者〟じゃない、〝ヒーロー〟だ」。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で被災した福島県浪江町を拠点に、マーケティングやブランディングを駆使して福島の食復興を目指す。国内外に魚介類の販路を開拓し、農家と東京のシェフをつなぐ。高付加価値作物を育てる農園も運営。岩手の会社と開発した洋風サバ缶を大ヒットさせるなど実績がある。浪江に移住した高橋大就専務理事は「最もハンディのある場所でブランドを創れるかという挑戦だ」と力を込める。

なみえアートプロジェクト「なみえの記憶・なみえの未来」

福島県南相馬市

知的障害のある作家が
住民の思いを屋外アートで表現

知的障害のある作家が住民の思いを屋外アートで表現

東京電力福島第1原発事故で全町避難した浪江町で、地域の記憶と未来をつなぐ「なみえアートプロジェクト」が4月に始まった。地域再生に向け、行政や企業による新しい町づくりが進む中、「住民主体の町づくり」を目指し、町内各地の屋外にアート作品を順次飾っている。 作品は知的障害のあるアーティストが制作。第1弾は町の毎秋の恒例行事「十日市」と「水素でつくるなみえ」をテーマにした絵画が飲食店の外壁に掲げられた。